リッツカールトンとうどんの話

うどんを食べると思い出す事がある

前職でお店に出ていたときだから、今から15年ほど前。サービス(接客)について、スタッフでよく談義していたときのお話。




飲食店ではよくある現象

ウエディング関連だったり記念日に関わることが多かった店舗だったので、スタッフそれぞれがしっかり想い(考え)を持っていたチームだった。そうでないと成り立たないお店。なのだが、想いが強いがゆえに「ホールスタッフとキッチンスタッフの摩擦」という飲食店ではよくある現象が、色濃く出てしまうときがあった。



ルームサービスでうどん

あるとき、「キッチンスタッフにもっと要望に応えて欲しい」という、「お客様への想いが人一倍強いホールスタッフ」の話をマンツーで聞いていた。そのとき彼が持ち出したのが、リッツカールトンだったかフォーシーズンズだったかでのルームサービスの逸話。

『ある宿泊客がルームサービスでうどんをオーダーした。うどんはメニューにはなかったが、オーダーを受けたスタッフはキッチンに掛け合い、うどんは提供された。』

という、そのホテルのホスピタリティの高さを評価する逸話として、当時語られていたものだった。僕自身ホール側の人間であったので、「そういった気持ちがお店全体でもっと必要なんじゃないですか。」という彼の主張を含め、なるほどと受け止められるものではあった。






目線を変えると見え方は違ったものが見えてこないか

一方で、僕はこんなことも感じた。

「そのホテルスタッフは、キッチンスタッフとの関係性をしっかり構築してるんだろうな。」応えてもらえる彼、が素晴らしいな、と。


大切なのは、日頃のプロセスだ。

「応えてもらえる自分」なのかどうなのか。

そこが伴っていないと、「お店のことを考えてとった行動」は「自己満のスタンドプレー」になってしまう。









物事を表面だけで捉えるのではなく、ちょっと触覚を伸ばすと違うものが見えてくるよ、なんて誰かの受け売りを偉そうに話したのを覚えている。20代も半ば。荒削りだけど、エネルギー値だけは高かったなぁ。というお話。









山形県の南側から。

山形県の南側から。

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